■「フジテレビは社員を守る」「全力で皆さんを守ります」港社長メールに若手からは怒りの声も

 1月9日、中居が個人事務所「のんびりなかい」の公式サイトで声明を発表したが、翌日の10日、港社長が《社員の皆さま》から始まるメールを局員に送付していたことが明らかになった。

 メールでは《昨年来、一部報道で、中居正広氏に関する記事が出て、ご心配をかけてきました》とし《一連の記事には事実でないことが含まれており、中居正広氏も声明を出し「当事者以外の者の関与といった事実はございません」とコメントしています》と中居の声明文を引用。

 そして、《一方で、私自身としましても、職務に誠実に対応していた人が悪く書かれることは本当に残念です。フジテレビは社員を守る温かい会社でありたい。社長として全力で皆さんを守ります。昨年より我が社は外部の弁護士を入れて事実確認の調査をしており、さらに進めていきます》と記したという。

「“会社を守る”という決意が感じられる文面ですし、港社長の偽らざる本音だと思われますが……《フジテレビは社員を守る》《社長として全力で皆さんを守ります》と綴っているにもかかわらず、被害女性のX子さんのことは守れなかったのか、と矛盾を感じている若手局員が少なくないんです。

 X子さんは佐々木アナに相談していたと報じられていますが、佐々木アナは結果的にはですが真摯な対応ができなかったとされ、X子さんは怒りや不安を増幅させてしまったと。すでにX子さんはフジテレビを去っているわけですが、X子さんのことは守れずに、中居さんとの間をつないだと報じられているA氏、そして佐々木アナのことは守るというのは“おかしいのではないか”と疑問視している社員もいるわけです。

 それに、X子さんがどう思うのか、ということを考えていない文面でもありますからね。X子さんは再度、フジテレビに怒りを感じるのではないでしょうか。そして、メールの内容もすぐに外部に漏れて報道されてしまった。多くの若手局員から、不満や憤りの声が上がったというわけです」(前出の民放キー局関係者)

『女性セブン』や『週刊文春』をはじめ、多くのメディアが中居のトラブルやフジ幹部A氏の関与について報じ、A氏、港社長、フジテレビの社風を問題視する記事も続々と出ている。

「フジテレビ内は大揺れの状態で、転職活動を始める若手社員も複数出てきているんです。そもそもフジテレビでは、若手とベテラン社員の考え方にかなりの乖離があり、港社長をはじめとする上層部は“かつてのテレビ界”の文化、常識に浸かっている一方、まだ入社間もない若手は一般的な感覚を持っている。

 幹部のA氏は女子アナ参加の会食をセッティングし、中居さんをはじめとするタレントに気に入られることで出世してきたとも報じられていますが、それをすぐに徹底調査せず、疑念を持たれている人も含めて、社長が《社員を守る》と宣言してしまう会社のやり方についていけないという若手が少なからずいて、新たな働き先を求めるような状態になっているということです。

 港社長は、そういった若手社員に対しても“フジテレビはこれからも大丈夫”というメッセージを送るためにも会見に臨むと見られています」(前同)

 17日午後の会見は、フジテレビの今後にとって極めて重要なものになるだろう。港社長は、社員と会社を守れる言葉を発することができるだろうか。