■読書環境のバリアフリー化! 作家団体も積極的

 さらに、オーディオブックは視覚に障がいのある方やディスレクシア(読字障害)を持つ方にとっても、大切な読書手段となっています。図書館でも導入が進められており、来館不要で利用できるサービスの整備も進行中です。2023年に芥川賞を受賞した市川沙央さんが、読書環境のバリアフリー化の重要性を訴えたことをきっかけに、作家団体もオーディオブック化に積極的な姿勢を示すようになりました。

 利用者の声を拾ってみると、子育て中や通勤の時間に耳で本を聴けることに喜びを感じる人が多く、「通勤中に聞けるので、満員電車の中でも本が読めるようになりました」「料理しながら聞いています。両手がふさがっていても読書できるって画期的」「朗読をしているのが有名俳優で、声が美しくて癒やされる」といった反応が寄せられています。