■成否のカギを握るアボカド

 米国ではスーパーを中心に“冷凍すし”を流通させたい考えの『ちよだ鮨』だが、国内やアジア圏では老人ホームやホテルなどからも“冷凍すし”の納品を求める声は出ているそうだ。

 “冷凍すし”の製造を行う都内の新工場は今年の4月~5月に本格稼働する予定とのことだ。この際に生命線となる食材があるという。

「アボカドです。06年2月から一時期『ちよだ鮨』はニューヨークへと出店していました。すし文化が広がり、外国の方が食べるネタの種類は増えましたが味の好みが大きく変わったとは思いません。06年の米国出店時にも人気メニューだった『カルフォルニアロール』と『サーモン』を軸に戦います」(前出の『ちよだ鮨』新規事業開発部の小野寺氏・以下同)

 すしと言えば日本人がマグロの色にこだわるのと同じように、米国人は『カルフォルニアロール』に一家言あるのだという。

「06年のニューヨーク出店時は少しでも熟れてないアボカドや色が汚いものだと“アボカドが若すぎる”などと来店者からクレームをいただき、作り直しをしたものです。米国人が持っているアボカドに対する価値観を大切にしないと北米における食品事業での成功はないと思っています」

 『ちよだ鮨』が米国に出店した06年には来店者の内の7~8割が『カルフォルニアロール』を購入して行ったというのだから、現地での人気は本物なのだろう。すしの本場、日本から米国へと“逆輸入”される『ちよだ鮨』の『カルフォルニアロール』は市場を席捲できるのか。

ちよだ鮨
株式会社ちよだ鮨(ちよだすし)は東京都と神奈川県を中心に、東日本で持ち帰り寿司店を展開している企業である。小売店形式やスーパーマーケット、百貨店店内で持ち帰り専用で売っている持ち帰り寿司店で東京都内や神奈川県などを中心に現在180店舗存在している。