■驚きの生態や特徴「猫の祖先に一番近い」
一方で、譲渡の声がかかりにくいという点には、「見た目が保護色であるため、他の毛色、例えば白や三毛、茶トラなどの猫と比べると目立たないからだと思われます。現在センターにいる猫の場合ですが、他の毛色の猫よりも警戒心が強い猫が多いということも理由の一つかもしれません」と担当者は推察している。
ただ、「中には人懐っこくアピール上手なキジトラ猫もいるので、そういう猫は譲渡されるのも早いです」との事実も明かしてくれた。
そもそも、キジトラとはどういった猫種で、性格や生態にどのような特徴があるのだろうか。同担当者によると、なんとキジトラは「猫の祖先といわれている野生のリビアヤマネコに一番近い毛色」だそうで、「猫の進化の歴史や野生の強さを感じられます」としている。
生態についても、「当センターの場合に限りますが、15歳以上のハイシニアの猫はキジトラやキジ白が多い印象なので、身体が丈夫で長生きする傾向があるかもしれません」とワイルドさを感じさせているが、一方で「性格としては控えめで慎重なタイプが多い印象ですが、一度心を許した相手にはなでてほしい、遊んでほしいとアピールをする、そんなギャップが魅力です」と“ツンデレ”な面も。当該投稿を見た人から、SNS上でキジトラ自慢が集まるのも頷けるチャーミングさをにじませた。
大反響となった今回の投稿だが、現時点で「キジトラを引き取りたい」といった直接的な問い合わせはないという。しかし、「この投稿をきっかけとして保護猫にも興味をもっていただき、少しでも当所の動物たちの譲渡につながればありがたいです」としており、譲渡希望者は募集中のようだ。
キジトラに限らず、1匹でも多くの動物に飼い主が現れることを願うばかりだ。
神奈川県動物愛護センター
《「動物を処分するための施設」から「生かすための施設」》を掲げ、『狂犬病予防法』『動物の愛護及び管理に関する法律』などに基づき業務を行う県の行政機関。法令に基づき放浪犬を捕獲したり、やむをえず飼えなくなった犬や猫、小動物を引き取り、適切に飼育できる住民へ譲渡を行っている。
1972年9月に神奈川県犬管理センターとして開設し、2019年6月から現在の名称。保護しているのは猫のほか犬、ウサギ、ニワトリ、セキセイインコなどの小鳥、ハムスターやモルモットなどの小動物、亀など。譲渡は神奈川県とその隣接都県である東京都、山梨県、静岡県の住民が対象。