各作品が続々と最終回を迎えている夏ドラマ。その中でカンテレ制作を含めるとフジテレビ系のGP帯(午後9時~11時)ドラマは5本と民放では最多だったが、そのどれもが視聴率、配信ともに惨敗してしまった。その理由とは――。

 まず、 GACKT(53)主演の月9ドラマ『ブラックトリック~裁きを操る弁護人~』(月曜午後9時~)は、“でっち上げの天才”である弁護士・浦真鷲直人(うらまわし・なおと、GACKT)が、依頼人を救うための“嘘”を武器に、手段を選ばず真実を暴いていく痛快リーガルエンターテインメント。

 9月7日に放送された第8話までの全話平均視聴率は、世帯で4.5%(すべてビデオリサーチ調べ/関東地区)と、月9ドラマとしては伸び悩んでおり、配信サービス・TVerのお気に入り登録数も38.6万(9月11日午後3時現在)と低調で、深夜ドラマのような数字で終わりそうだ。

 GACKT起用は『女性セブン』(5月21・28日号/小学館)の報道によると、当初は山下智久(41)が主演を務める方向で調整が進められていたが、交渉が難航して断られてしまい、その後、紆余曲折を経てオファーを受けてくれたのが、GACKTだったらしい。

 そんな経緯があったとしても、本職が役者ではないのに、いきなり月9ドラマの主役をやらせるのは無謀だった。サブに志田未来(33)、神尾楓珠(27)、戸塚純貴(34)ら演技巧者をそろえ、脚本も、浦真鷲はほとんど事務所にいて、GACKTを動かさないようにしたが、それでもカバーしきれなかった。

 その脚本は、7人もの脚本家が交代で担当するライターズルーム方式。各話で書く人が変わっていたためか、キャラ造形や作品の世界観にブレが見られ、話に没入できない原因のひとつになっていた。さらに、やたらにAIでフェイク動画を作り、トラブル解決に持ち込むのもチープ。やはり、キャスティングは大事ということだろう。