■演技力はカンヌ受賞監督からも高評価

 森の演技は素晴らしく、実際に映画を観た人からも好意的な声は多い。

「それだけに数字につながっていないのは残念ですね。ちなみに、映画のパンフレットによると原作漫画家のオジロマコト先生は、“もし実写映画になるなら森七菜さんに演じてほしい”と話していたそうです」(前出の制作会社関係者)

 結果が出ていない作品もあるが、森の演技は高く評価されている。

 2018年の映画『万引き家族』がカンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞したことで知られる前述の是枝監督は、

《いろいろな知り合いのスタッフから、とにかく「森七菜すごいよ、本当にいいよ」と聞いていたので、オーディションに参加していただいた》

《やっぱりうわさ通りで、オーディションを重ねていくうちに森さんしかいないな、と思うようになっていきました》

 という理由で、Netflixドラマ『舞妓さんちのまかないさん』の主演に森を選んでいる。

「森さんは、人気面、数字面では不安が残りつつも、演技面では安心感がある――ドラマの主演をするにあたり、まさに成功か失敗か五分五分ではないでしょうか。

 また、この令和の時代に、どストレートな王道のラブストーリーを、実力が未知数の新人脚本家が担当する。そして、ドラマの結末も決まっていない――。『真夏のシンデレラ』は非常にチャレンジ精神あふれるドラマですよね。

 これが奏功して『教場0』の暗かったイメージを完全払拭するほどの大人気になるか、あるいは多くの視聴者にそっぽを向かれて大爆死となるか……この大博打がどう転ぶのか、大注目でしょうね」(前同)

 ブランド力の低下がささやかれるフジ月9。森は『真夏のシンデレラ』を成功に導き、シンデレラとなれるだろうか――。