■「自分が嫌いじゃなくなると、人生は生きやすくなる」

 自身も人見知りを克服した前出の鳥谷さんは、その体験を「“あっち側”へのスイッチのオン・オフができるようになって、すごく楽に過ごせるようになった」と振り返る。

「“あっち側”への切り替えスイッチを上手に入れられるようになると、自分が内向的であることも苦でなくなりました。それまでは人見知りな自分がイヤで嫌いだったけど、自分のことが嫌いでなくなると、人生はすごく生きやすくなることを実感しています。

 皆さんがもし、人見知りが原因で自分のことを嫌いになりそうなら、それは必ず改善できます。少しずつ人見知りを克服し、人とのコミュニケーションが楽しめるようになっていただけたら嬉しいなと思います」(鳥谷さん)

「人見知りだから仕方ない」と思い込む前に、一歩踏み出すと新しい世界が待っているようだ。

鳥谷朝代
一般社団法人あがり症克服協会(https://agarishow.or.jp/)代表理事。
幼少期から重度の人見知り、あがり症。社会人になって話し方講座と出会い、17年間のあがり症を克服。
2004年「あがり症・話しベタさんのためのスピーチ塾」を開校。メンタル・身体の両面からあがりを改善する方法を確立し、克服へ導いた受講生は7万人超。
2014年、一般社団法人あがり症克服協会を発足、理事長に就任。全国で年間200回以上の講演活動を行い、テレビ出演も多数。
著書に『12歳から始めるあがらない技術』(秀和システム)、『1分のスピーチでも、30分のプレゼンでも、人前であがらずに話せる方法』(大和書房)、『人前で「あがらない人」と「あがる人」の習慣 』(明日香出版社)などがある。