■濃厚魚介豚骨スープと味変を楽しむつけ麺界の名門

 (1)つじ田

 『つじ田』は東京・神田小川町からスタートし、大阪や福岡など全国で約30店舗の展開を果たした人気チェーン店だ。看板メニューのつけ麺は、濃厚な魚介豚骨スープと国産小麦を使った極太麺が売りになっている。

「濃厚スープを全面に押し出し、00年代中盤から後半にかけてのつけ麺ブームの火付け役となった名店です。従来のシャバシャバしたスープではない、濃厚なスープのつけ麺を流行らせました。なかでも『つじ田』さんはロサンゼルスに出店するなど、世界のつけ麺ブームのきっかけにもなりました」(前出の井手隊長)

 海を渡った先にあるアメリカの地でも、つけ麺ファンを増やしている『つじ田』。この店では味変が大きな楽しみとなる。

「スープの味は日本的で、甘さがないのが特徴です。すだちや黒七味で味を変えながら食べるという、今ではつけ麺業界で当たり前となったスタイルを創業時から取り入れています」(前同)