■焼き石投入で最後まで熱々スープで楽しめる老舗

 (5)つけめんTETSU

 05年に東京・千駄木で創業した『つけめんTETSU』は、つけ麺業界の中で独自性の高いチェーン店として存在感を示している。もちもちとした食感の麺が特徴で、濃厚な魚介豚骨スープとの相性は抜群だ。看板メニューのほか、『辛つけめん』(1050円)や『味噌つけめん』(1050円)など多彩なバリエーション展開をしており、限定メニューも積極的に導入している。

「『TETSU』さんは“つけめん”の文字を屋号に入れたのが早かった。豚骨魚介系スープが流行する前から、それを軸に勝負しようと考えたのは画期的です。もうひとつ特筆すべきなのは『焼き石』のシステムです。“スープがすぐ冷める”というつけ麺の弱点を補うために考案されたものですが、これが衝撃的でした。店員さんに“焼き石”と伝えると、レンゲに石が乗って出てくる。それをスープに付けると再び熱々のスープに様変わり。一種のアトラクション的な楽しさもあります」(前出の井手隊長)

『味玉つけめん』1090円(撮影/編集部)
『味玉つけめん』1090円 ※撮影/編集部

 『つけめんTETSU』の店舗は首都圏を中心に、愛知県や関西圏にも展開されており、ショッピングモールや駅ビルなどアクセスの良い立地も多い。オンラインショップも運営しており、自宅で名店の味を味わうことも可能だ。

 年越しそばが主流の大晦日だが、年越しつけ麺で満足感のあるひとときを過ごしてみるのはいかがか。